2014年1月9日木曜日

駄目ギター その0『序章』

 駄目ギターとは、ぼくが「このギター、(コンセプトが)駄目だなー、駄目なところが可愛くて好きだなー」と思う楽器本体のことです。それ必要かな?という機能が付いていたり、かっこわるくない?というデザインのギターのこと。愛すべき駄目ギター。駄目ギター大好き。

 エレクトリック・ギターという楽器は「ギターで管楽器や打楽器に負けない大音量を出したい」という要望から産まれました。ビッグバンドジャズが流行っていた20世紀初めのお話。
 最初はアコースティック・ギターに弦振動を拾うマイクが付けられます。(
 第二次世界大戦後、板状のボディが開発され、現在のエレクトリック・ギターという楽器のイメージが出来上がります。この「板状のボディ」、通称「ソリッド・ボディ」が、駄目ギターの大事なポイントです。

一番最初にエレクトリック・ギターとして商品化されたのはアコースティック・ギターではなく、実は、ラップスチール・ギター。リッケンバッカー社から1932年に発売されたフライング・パンがそれ。

 エレクトリック・ギターの基礎知識として、世のエレクトリック・ギターのほとんどはアメリカのギブソン社とフェンダー社の亜流です。これは過言ではありません。

 エレクトリック・ギターを最初のアコースティック・ギター期から作っていたのがギブソン社。ギブソンの歴史は19世紀末に始まります。エレクトリック・ギターを作り始めたのは1936年。

最初期のエレクトリック・ギター、ギブソンES-150
1936年発売
別名チャーリー・クリスチャン・モデル
ギブソン
http://www.gibson.com/jp-jp/home/

 ソリッド(板状)ボディでエレクトリック・ギターに革命を起こしたのがフェンダー社。
 ボディが空洞のアコースティック・ギターにマイクを付けたものには、ハウリングが起きやすいという欠点がありました。その欠点を、空洞を無くした板状のボディにするという発想で解決したのです。
 この発想のギター、ソリッド・ボディーのエレクトリック・ギター、フェンダー社が商品化する前に、ギタリストのレス・ポール氏がギブソン社に提案していました。ところが、ギブソン社はその新しい発想を理解できず、断ってしまいました。その後、フェンダー社の大成功を見て、慌ててレス・ポール氏に連絡をしたという経緯があります。


手前のスティーブ・クロッパーが持っているのが
世界で最初に商品化された板状ボディのエレクトリック・ギターである
フェンダー・テレキャスター
1950年発売
(エスクワイヤー、ブロードキャスターの別称については省略します)
フェンダー
http://www.fender.jp/

 前提長かった。これでもかなり削りましたのよ。
 ここからようやく、ぼくの大好きな駄目ギターの話になります。
 が、好きなものをあれこれ全部書くと、とりとめがなく長くなるので、上記の二大巨頭、ギブソンとフェンダーの駄目ギターにしぼって書きます。
 そして、ここまででもだいぶ長くなったので、分割します。

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